遺伝子組み換えの問題点〜健康被害の発生〜

遺伝子組換えによってできた遺伝子自体には問題がないと考えられています。 生物は、他の生物の成分をそのまま吸収することはできず、かならず消化、分解してから吸収します。 ですので遺伝子自体が吸収されることはないので問題がないわけです。

では問題点はなんなのかというと、遺伝子組み換えによって目的以外の性質が植物に加わってしまうことです。

簡単に言うと、遺伝子を組み換える際の遺伝子操作によって思わぬ遺伝子ができてしまい、アレルゲン性をもったり、毒をつくったりしてしまうことがあるのです。

しかしこれはちゃんとした試験を行えば安全性を確かめることが出来ます。 ところがこの試験にはとてつもないお金(400億ほどとも言われています)がかかるので、日本で開発された遺伝子組み換え食物はまだ1つも流通していません。

では今流通している外国産の遺伝子組み換え食物はなんなのか?

遺伝子組み換え食物にはガイドラインがあり、そのなかにこんな文章があります。 「ただし、組換え体が従来の食物と比較して、質的に同等と思える場合は、上記の遺伝子組換え体についての毒性試験を省略することができる」

日本では農林水産省によって毒性試験が重視されているため、毒性試験が省略されないために流通がしてないわけです。 ところが外国ではそうではなく、省略が行われているんですね。

ちなみに遺伝子組換え作物の国別生産量は、 2000年ではアメリカが68%、アルゼンチンが23%、カナダが7%、中国が1%となっています。

ここが遺伝子組み換え食物の怖いところです。 いま日本の食料自給率はものすごく低く、外国産のものが入っていない食品だけをとるのは大変難しいのです。 もし今日本の輸入先の国が全て遺伝子組み換え野菜になってしまったら、嫌でも遺伝子組み換え食品を食べないといけなくなります。